薬王院の大師堂で営む百ヶ日供養
どんな伝承か
町田市小山のあたりから百ヶ日参りに出かける先のひとつに、高尾山の不動がある。ただしそれは山麓の不動院ではなく、山上の薬王院に祭られる本尊の不動である。不動院は檀家をもつ普通の寺で、檀家の百ヶ日供養は行うが、一般の人の分は引き受けない。そのため一般の人々は百ヶ日に薬王院へ登り、大師堂で供養をしてもらう。この習わしが始まったのはそう古いことではなく、とくに近年になって盛んになったという。高尾山も大山と同じく、富士へ参る道者が事前に詣る山とされており、両山の結びつきは深い。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
霊魂の行方(最上孝敬・最上孝敬・葬送民俗・昭和(民俗学))
民俗学者・最上孝敬『霊魂の行方』。日本各地の葬送習俗を実地調査し、死者の霊魂がどこへ行きどう処理されるかを論じた葬送民俗研究の集成。