服毒未遂を救った霊の伝言
どんな伝承か
頭取は未亡人の敦子夫人と令妹を招き、三田氏に霊から託された用件を語らせた。三田氏の話が終わると一同は安堵した様子で黙り込み、やがて頭取が涙ながらに打ち明けた。二郎の告別式にあたる三月三十一日、敦子夫人はあとを追おうとしてカルモチンを大量に飲み、主治医の溝淵博士が薬を吐かせて命を取りとめていたのである。博士は、身体は自分のものでも子は主人の身代わりだと諭し、生涯独りで通して子を育てよと説いたという。それが霊の伝言と寸分たがわなかったので、博士自身も驚いた。翌朝、夫人は出産の期日を三田氏に尋ね、医師の見立てより遅い百か日の日を告げられたが、その日の夕刻に男児が生まれた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊と神秘世界(福来友吉・大正~昭和初期(推定1920年代~1930年代))
御船千鶴子の透視能力(心霊と神秘世界)/催眠術と透視・念写/千里眼事件と心霊実験/神秘世界の探究/福来友吉の超能力研究