十二年ごとに棺を焼き骨を洗う久高島
どんな伝承か
沖縄本島の離島、久高島では、阿檀の繁った藪の向こうの崖下に棺を並べておくだけの風葬が行われ、十二年に一度、一斉に棺を焼き払って遺骨をきれいに洗い、巌窟の中へ納める習わしがあった。沖縄本島や奄美の徳之島などにも、同様に洞窟の中へ白骨を積み重ねる風葬の名残とみられる場所が方々に見られるといい、沖縄の葬制の古い姿を伝える例とされている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
霊魂の行方(最上孝敬・最上孝敬・葬送民俗・1984年(昭和59年))
『霊魂の行方』は、最上孝敬の葬送習俗に関する論説を集め、名著出版が昭和五十九年に刊行した論集である。死者の霊を家から送り出す霊送りやカラダビ、骨掛け、男女別墓制と半檀家、無縁仏、盆と施餓鬼、葬儀の水など、千葉・埼玉をはじめ各地で聞き取った習俗と既刊の報告をもとに論じる。「霊送りとその周辺」「葬送の諸問題」「葬祭の民俗」の三章に二十八篇を収め、巻末に初出一覧、大島建彦の解説、年譜、著作目録を付す。