浅草で空手を評したトニー
どんな伝承か
著者の本山博夫妻がフィリピンの心霊手術家トニーを日本に招いていたある日の午後、四人で東京タワーへ行き、その後浅草の観音へ参詣した。本堂の前の大きな提灯にトニーは驚いた様子だった。参詣がすんで境内を仲見世の方へ戻っていると、空手をやっているのに出くわした。トニーは一心にそれを見ていたが、「あれはただフィジカルな力にすぎない。私の心霊手術とは全然性質が違う」と言った。彼によれば、空手は物理的な次元での手の力で、瓦その他の物の物理的構造の弱い所をうまく叩き壊すのだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
フィリピン心霊手術調査行(本山博・本山博・宗教心理学・1971年(昭和46年))
『フィリピン心霊手術調査行』は、本山博が一九七一年に著した、フィリピンの心霊手術の現地調査記の上巻である。ライン教授の紹介で来訪したベルク氏を機に二度フィリピンへ渡り、トニー、ブランシェ、メリカド、ゴンザレスらの心霊手術に立ち会い、手術家の超心理学的検査や脳波測定を行った経緯を、見聞したままに記す。第一回調査、帰国後の日米での反響とインチキ騒動、第二回調査の三章からなり、巻頭に手術標本の病理診断書を掲げる。