御召講と越後縮献上
どんな伝承か
柏崎の真宗の人々の間には、御召講という信心講があったという。縮屋の今井茂作と前田忠兵衛が世話元となり、多くの信心家から集めた浄財をもって、本願寺法主に越後縮の御召物を献上する講であった。前田家には本山から下げ渡された「御召の教書」という経巻と、阿弥陀如来像、六字名号の掛軸が伝わっており、毎年一月はじめ、あらかじめ定めた宿でこの講を行い、世話役が集まった人々の前で読経し法話をして浄財を集めたという。講は一月から二月にかけて行われ、京都の東本願寺への越後縮の献上は、前田家の者が上京して務めたと伝えられる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
柏崎市史資料集 民俗篇(柏崎の民俗)――信仰と俗信(柏崎市(編)・柏崎市史)
『柏崎市史資料集 民俗篇(柏崎の民俗)――信仰と俗信』は、柏崎市史の資料集として編まれた民俗篇のうち、第四章「文化伝承」の信仰にかかわる部分を収める。柏崎市域のムラの神社とまつり、雨乞い・虫送りなどの祈願、家の神と屋敷神、民間小祠と路傍の石仏、寺と行事、修験、庚申講や米山講などの講を、聞き書きと「白川風土記」「神社明細帳」などの記録から記す。第六節「俗信」では予兆・占い・禁忌を分類して列挙し、昭和五十八年の熱田神社の年占の結果も載せる。