入道山こんぴらの祟り
どんな伝承か
鵜川上向の小高い裏山を入道山といい、そこに一辺二・七メートルほどの金毘羅様が祀られている。四国の金毘羅様の分祀で、建てたのは昔飛脚をしていた佐藤水久保だという。ある年、水久保は道中で預かった金子をすべて泥棒に奪われ、思案に余って四国の金毘羅さんに願をかけた。三年後、道中で馬に乗った侍に出会うと、侍は三年前に金を盗んだのは自分だと打ち明け、三年後に必ず返すと詫びた。しかし水久保はその侍を斬ってしまった。その後は不幸が続いて年ごとに貧しくなり、再び金毘羅さんを分祀して信仰したものの、ついに家は潰れ、今は屋敷も畑になって金毘羅さんだけが残った。それでも水久保ヤウチの人々は今も祭りをしている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
柏崎市史資料集 民俗篇(柏崎の民俗)――信仰と俗信(柏崎市(編)・柏崎市史)
『柏崎市史資料集 民俗篇(柏崎の民俗)――信仰と俗信』は、柏崎市史の資料集として編まれた民俗篇のうち、第四章「文化伝承」の信仰にかかわる部分を収める。柏崎市域のムラの神社とまつり、雨乞い・虫送りなどの祈願、家の神と屋敷神、民間小祠と路傍の石仏、寺と行事、修験、庚申講や米山講などの講を、聞き書きと「白川風土記」「神社明細帳」などの記録から記す。第六節「俗信」では予兆・占い・禁忌を分類して列挙し、昭和五十八年の熱田神社の年占の結果も載せる。