狐に魚を盗まれた魚商い
どんな伝承か
昔、河内で魚を仕入れた男が天秤棒に担いで山鹿の方へ売り歩いていた。途中で疲れて休んでいると、遠くのソバ畑を川と思い込んで着物の裾をからげ歩き回る人を見つけ、狐に化かされていると笑っていた。ところが立ち上がって荷を担ぐと、いつの間にか自分のメゴの魚がすべて盗まれており、笑っていた本人こそが狐に化かされていたのだった。
原典より
実は、ソバ畑の中を歩く人を笑っている間に狐に魚を盗られていたのである。—— 河内町史 民俗編――昔話・伝説(河内町(編)・河内町史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
河内町史 民俗編――昔話・伝説(河内町(編)・河内町史)
『河内町史 民俗編――昔話・伝説』は、河内町の町史の民俗編のうち、子守歌と昔話・伝説を収めた部分である。伝承者の名を添えた子守歌二編と、昔話と伝説の違いを述べた前置きに続き、継子譚・異類婚姻譚・和尚と小僧・愚か婿など全国に分布する型の昔話と、岩戸の観音、金峰山と飯田山、小野小町、弘法大師にまつわる土地の伝説を、第一話から第三十八話まで番号を振って並べる。多くの話には話型の名や類話の広がりを短く添える。