妊婦と女性の忌
どんな伝承か
妊婦が火事を見ると子に赤痣ができ、葬式を見ると痣のある子を生むという。妊婦は葬式に列するものではなく、火葬場の火を見てもいけない。葬式のときは帯に鏡を入れた。妊娠中に竈を修繕してはならず、産婦のいる家でも竈を直さない。鍋蓋の上で物を切るのを忌み、大きな食器で食事したり大きな溝を掘ると三つ口の子が生まれるという。女は体の悪いときに神仏へ詣ると罰が当たり、砥石や大工道具をまたげば割れたり怪我をすると伝わる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
海津町史 民俗編――俗信・禁忌・妖怪(海津町(編)・海津町史)
『海津町史 民俗編――俗信・禁忌・妖怪』は、海津町が編んだ町史の民俗編のうち、俗信を記した部分である。高須・吉里・大江・東江・西江などに伝わる言い伝えを一行ずつ箇条に並べ、伝わる地区名を括弧で添える。葬式や神、女性、動植物、食、方角にかかわる忌まれる行為に始まり、数の忌、日・月・年の忌、忌まれる言葉、前兆予知、呪術、民間療法、卜占、たたりと続き、終わりに幽霊・光り物と妖怪の項を置く。