動かせぬ大手町の将門首塚
どんな伝承か
東京・大手町のビル街の一角に、平将門の首塚がある。都心の一等地でありながら、動かそうとすれば祟るというので建物が建てられず、周囲の会社では塚に背を向けて座ると左遷されるとまで言われてきた。伝説によれば、京の市に晒された将門の首は三日目に白い光を放って飛び上がり、大地を揺るがして武蔵国へ落ちた。人々は首を弔って塚を築いたが、塚は鳴動し光を放って祟り続ける。困り果てた様子を知った時宗の真教上人が、これを神田明神に合祀して関東の守護神としたと伝わる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
呪術と占いの日本史(渋谷申博・瓜生中・呪術・占い史・1992年(平成4年))
『呪術と占いの日本史』は、渋谷申博・瓜生中が平成四年に著した日本呪術史の概説書である。縄文の屈葬や土偶、卑弥呼の鬼道から中世の呪詛、近世のおかげ参りと「ええじゃないか」を経て、明治の神仏分離と修験・祈禱の禁止までを、記紀や史書の記事と民俗の断片から拾い上げる。古代・中世二章・近世の四章を小項目に分けて立て、表の歴史に現れない民間信仰を「闇」の系譜としてたどる。