子と遊ぶのを妨げられた子育て地蔵
どんな伝承か
むかし金井沢に信心深い婆さまがあった。ある日、地蔵尊を拝みに行くと、子どもらが四、五人集まって地蔵尊を堂から出し、土手の上から転がしたり石の階段から落としたりして遊んでいた。婆さまはこれを見てたまげ、ばちがあたるとしかりつけたので、子どもらも驚いて地蔵尊を元の場所にかたづけ、そそくさと逃げてしまった。その後、婆さまは頭が重くなってはっきりしない日が続いた。家人がワカを頼んで拝んでもらうと、子どもらと楽しく遊んでいたところを妨げられて地蔵尊が腹を立てたのだという。婆さまが栗の団子をこしらえて供え、詫びると、また子どもらと自由に遊ぶようになり、婆さまの頭の重いのも治ったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
田島町史 第4巻(民俗篇)――伝説(田島町(編)・田島町史・自治体史(民俗))
『田島町史 第4巻(民俗篇)』第二節所収の伝説。福島県田島町(南会津)に伝わる自然・歴史・神仏・池淵・幽霊・妖怪の伝説を採録する。