二股大根で救われた恵比須さま
どんな伝承か
むかし神様たちが大勢集まって、なんとか祭りをこしらえて餅を食う分別をしようと相談を始めた。ところが、えべすさまはいくら待っても来ないので、「えべすこう、えべすこう」と呼んだところ、えべすさまが来た。それで十月の祭りのえびす講ができたそうである。えべすさまは餅がうまいのであまり食いすぎ、苦しくてしかたがなかった。流し場に行くと大根があったので分けてくれと頼んだが、数を調べてあるから一本もやれないといわれた。そこでえべすさまは二股大根の一方をひっかいて食い、大根のおかげで楽になったという。恵比須講には二股大根を供える。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
田島町史 第4巻(民俗篇)――伝説(田島町(編)・田島町史・自治体史(民俗))
『田島町史 第4巻(民俗篇)』第二節所収の伝説。福島県田島町(南会津)に伝わる自然・歴史・神仏・池淵・幽霊・妖怪の伝説を採録する。