十日市場の菖蒲湯と大蛇
どんな伝承か
五月五日の節句に菖蒲を使う由来として、横浜市十日市場町に次の話を伝えている。大蛇の化身である若衆に見染められた娘があり、それが蛇とは知らずにいる娘に、母がその若衆の髪に縫針をささせてその正体を見破らせた。大蛇が、菖蒲湯にさえ入らなければ娘は大蛇の子を生むだろうというのを聞いて、娘は助かったという。この種の話は三輪山伝説ともいわれ、伝説化されている場合が多い。「蛇聟入」として、本格昔話の厄難克服譚の一つとされている話である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
神奈川県の歴史 県史講座要録――伝説と昔話(神奈川県(県史講座)・神奈川県の歴史・民俗講座)
『神奈川県の歴史 県史講座要録 第6(県下の民俗篇)』所収の伝説と昔話。神奈川県の伝説を、柳田国男の研究を踏まえて論じる。