河童が詫びに差し出した杯
どんな伝承か
昔、橋本家の先祖が、永谷の橋本館の館主橋本右近の馬係をしていたときのこと。馬を洗うために川へ入って洗っていると、馬が俄かに驚いて跳ね上がった。馬をおさえて足もとを見ると、カッパが馬の足に抱きついていた。馬丁がすぐに取り押さえ、「なぜいたずらをするのだ、これは殿様の馬だぞ、ただでは勘弁できない」と叱ると、カッパは平伏して「私の一番大切な宝物を差し上げますのでお許しください」と言い、杯を持ってきた。それが橋本家に先祖伝来として伝わる陶器の杯であるという。
原典より
昔、橋本家の先祖が永谷の橋本館館主橋本右近の馬係をしていた時、馬を洗うために川に入り、馬を洗っていると俄かに馬が驚きはねあがった。—— 船引町史 民俗編――昔話と伝説(船引町(編)・船引町史・自治体史(民俗)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
船引町史 民俗編――昔話と伝説(船引町(編)・船引町史・自治体史(民俗))
『船引町史 民俗編』第十一章所収の昔話と伝説。福島県船引町(現田村市)に伝わる口承を採録する。