継体天皇に冠を献じた河和田の漆器
どんな伝承か
継体天皇がまだ皇子であったころ、味真野村に来られた際、河和田のろくろ師が黒塗りの椀を献上した。皇子はたいそう喜び、もっと多く作るよう勧めたという。その後、日野川を開く工事の折に皇子の冠が岩の間に落ちて砕けたため、代わりの漆塗りの冠を河和田のろくろ師に作らせた。ろくろ師は身を清めて仕上げ、出来ばえが気に入られて、諸国の山へ自由に入ることと諸役の免除を記した真筆を賜ったと伝えられる。千四百年余り前のことという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説(鯖江市(編)・鯖江市史)
『鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説』は、福井県鯖江市の市史のうち、史料編第一巻の民俗編にあたる巻である。市内の各町に伝わる伝説を、町名を添えて収め、泰澄・親鸞・弁慶にまつわる木や岩、山姥やてんぐ、たたりのある一本杉、地名の由来を記す古文書の写しなどを載せる。自然物・岩石・動物・家屋敷・城跡・道・橋・寺院・塚墓・人物・事件の項に分け、後半には昔話・笑い話・果なし話と田植え唄などの民謡を置く。