ニノタの地蔵様
どんな伝承か
東馬場の火葬場の側には昔から六体の地蔵が置かれていたが、いつの間にか一体、二体と減り、ほとんど無くなってしまった。四、五年前、田鶴浜町伊久留の人から区長のもとへ話が持ち込まれた。家の横にいつからか二体の地蔵が置かれており、何十年も次々に家の者が病むので祟りかと思い屋敷の外れに埋めた。ところが土地を隣家へ売って地均しをすると、また二体が地面から出てきた。さらに家人の夢枕に立ち、東馬場へ帰りたいと言ってきかないという。区長は村人と相談し、元の場所に御堂を建てて安置した。移転法要には在所の者がほとんど参詣したという。
原典より
東馬場の火葬場の側に、むかしから六体の地蔵様が置いてあった。—— 鹿島町史 通史・民俗編――伝説(鹿島町(編)・鹿島町史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
鹿島町史 通史・民俗編――伝説(鹿島町(編)・鹿島町史)
『鹿島町史 通史・民俗編――伝説』は、鹿島町の町史通史・民俗編のうち、昔話と伝説の節と、続く「俗信と俚諺」の冒頭を収めたものである。石動山麓と邑知地溝帯の集落で聞いた話を、芋掘り権兵衛や屁売りじいさなどの昔話、亀塚や椀貸穴などの自然伝説、初瀬の観音様や井田の不動滝の信仰伝説、久江の道閑や村境を決めた話の歴史伝説に分け、在所名を添えて載せる。伝承の状況や語り始めと結びを述べた解説を前に置く。