神島の洞穴で手にした神宝
どんな伝承か
一九一六年六月の神島開きに続いて、王仁三郎は九月、梅田ら六人の一行でふたたび神島へ渡った。神島は播州高砂の沖、家島諸島の東の端にある上島と呼ばれる無人の小島で、丸く伏せたような形から島そのものが古くから信仰されていた。一行は真夜中に島へ着き、明け方、海辺の洞穴で神宝を手に入れたという。王仁三郎はこれを持ち帰り、綾部の神苑の金竜海に設けた大八洲の岩戸に移した。翌十月にはナオら出口家の全員と信者百数十名が船で渡り、坤の金神の鎮座祭を行った。
原典より
このさいは深夜に到着し、明け方、海岸の洞穴で神宝を手に入れ、綾部神苑の金竜海につくられた大八洲の岩戸に、この神宝をうつしたという。—— 出口王仁三郎(村上重良・村上重良・近代民衆宗教史・1973年(昭和48年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
出口王仁三郎(村上重良・村上重良・近代民衆宗教史・1973年(昭和48年))
『出口王仁三郎』は、村上重良が昭和四十八年に著した大本教の指導者出口王仁三郎の評伝である。丹波穴太村の小作農の家に生まれた上田喜三郎の生い立ちと修行から、出口直との出会いと大本教の拡大、大正維新と不敬事件、『霊界物語』の口述や入蒙、昭和神聖会と大弾圧、法廷での闘い、晩年までをたどる。「故山の夢」「道の大本」「人類愛善」の三章に分けて叙述し、巻末に略年譜と参考文献を付す。