大杉に棲む大蛇を斬った杣人松兵衛
どんな伝承か
船岡の庄内に、松兵衛という杣人がいた。身体も大きく、六十人力という力持ちの豪傑であった。ある日、山で三丈九尺もある大杉を伐ることになり、一日かかって半分を伐り終える。ところが翌日行ってみると、伐り口が元通りになっていた。松兵衛は伐るそばから木片を燃やしていったが、この日も半分しか伐れず、伐り口に大石を押し入れて帰った。その夜、山鳴りとともに家が締めつけられる。見ると大蛇が家に巻きついていた。松兵衛は死闘の末に斧で首を打ち落とし、死体を裏の小沢に捨てた。翌年からその沢に旨そうな茸が生え、ある年つい食べた夫婦は腹痛を起こして死んだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第2巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第2巻』所収の「文化叙事伝説」64話(岩手・宮城・秋田)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。