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山頂に並び立つ鹿姫の白い旗

所在地秋田県大仙市花館(姫神山)
年代八幡太郎義家の時代
登場安倍氏の娘鹿姫
出典東北怪談の旅

どんな伝承か

秋田の仙北郡花館は御物川と玉川との落ち合う地点にあり、その対岸の松山に鶴羽形城という古館があった。城主は代々安倍氏で、その娘鹿姫は美しいと近在で評判であった。八幡太郎義家がこの難攻不落の城を囲むと、鹿姫は義家に惹かれて陣屋に通い、契りを結んで懐胎した。城主は怒って牢に入れ、逃がされた母子を捕えて生き埋めにした。その場所がいまの姫神山の山頂であるという。姫が忍び通った路を忍び尾根、鬘を落としたところを鬘沢といい、その水を飲む者は命を落とすという。五月四日の夕には姫神山の沢の水が白くなって米を磨ぐ音がきこえ、翌五日には峯の頂に白い旗が並び立つ。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

東北怪談の旅(山田野理夫・1974年(昭和49年))

『東北怪談の旅』は、山田野理夫が昭和四十九年に編んだ東北地方の怪談集である。青森・秋田・岩手・宮城・山形・福島の六県に伝わる妖怪や幽霊の話、飢饉と間引にまつわる話、江戸時代の奇談などを、一番から一六三番までの短い話として収める。各話の末尾に県名を記し、恐山や飢饉の記録にふれて東北の怪談と怨念を結びつけるまえがきと、怪談観や霊能者をめぐる回想を記したあとがきを付す。

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