三階滝の蟹と鰻の争いと片目の狩人
どんな伝承か
遠刈田温泉から蔵王山へ登る道中に三階滝がある。昔、一番上の滝壺に蟹の主が棲んでいたが、体が大きくなって二番目へ移り、さらに手狭になった。一番下の滝壺には何百年も前から鰻の主が棲んでいたが、蟹はそこを奪おうとする。鰻は美しい娘に化けて遠刈田の狩人を訪ね、十五夜の晩に滝の下のまないた岩で男女の争いが起きるからこの金の玉で男を撃ち殺してくれと頼んだ。狩人は玉を我がものにしたくなって家に戻り、娘は蟹のはさみで切られて大きな鰻の姿になった。鰻を裏切った狩人は祟りで片目がつぶれ、子孫も片目だという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第2巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第2巻』所収の「文化叙事伝説」64話(岩手・宮城・秋田)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。