娘を大蛇から救った蟹沼の大蟹
どんな伝承か
町村の中山に、およそ一ヘクタールばかりの大沼があり、カニ沼と呼ばれていた。中心の深さは底知れずといわれ、旱魃が続いて雨乞いをしたとき、若者が石や糠を投げ込んだところ、糠は翌朝、俵巻の古沼に浮かんできたと伝えられる。沼の岸近くには巨石でできた島があり、無数の蟹が棲んでいた。近くの長者の娘は夜泣きの癖があったが、乳母が子蟹を玩具に与えると泣きやみ、蟹も娘の情を受けて大きく育った。やがて嵐の一夜、大蛇が娘に危害を加えようとしたとき、大蟹の一族が娘を助けたという。
原典より
町村の中山に、カニ沼という約一ヘクタールばかりの大沼があった。—— 日本伝説大系 第2巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第2巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第2巻』所収の「文化叙事伝説」64話(岩手・宮城・秋田)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。