峠に立つ交野の微笑地蔵
どんな伝承か
菅原神社の鳥居前から左手の小道を上りつめると峠に出て、無名寺跡の台地の南に南を向いた地蔵が立っている。これが微笑地蔵で、笑い地蔵とかスマイル地蔵とも呼ばれている。右手に錫杖を持ち、左手に宝珠を載せ、舟形の光背に厚肉で浮き彫りにした地蔵立像で、手指の形や七本ある法衣の襞など、造立当時の原形をよくとどめている。光背には文字が刻まれ、左に永禄四年二月四日、右に奉造立地蔵尊と読める。織田信長の全盛のころに造られたことが分かる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第9巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第9巻』は、日本伝説大系編集委員会が編んだ伝説資料集の一巻である。三重・奈良・和歌山・大阪の各地に伝わる伝説を、三輪山・安珍清姫・弘法清水・油掛け地蔵など百余りの話型ごとに集める。各話型は例話を冒頭に据えて『日本伝説名彙』などとの対応を示し、〔類話〕に伝承地と出典つきの梗概を並べ、〔文献〕に近世以前の史料の原文を添えて補う構成をとる。