福山のひいらぎと三声の金鶏
どんな伝承か
福山の頂には、朝日照る夕日輝くと言い習わされたひいらぎの木があり、その根元に金の鶏が埋められていて、元日の朝に三声鳴くと伝えられてきた。ある年、兄弟が二人で、その声を聞けば幸せになれると考えて山へ登った。二人とも鳴き声を耳にしたものの、兄は一声、弟は二声しか聞き取れず、いずれも命を落としたという。三度鳴くのをすべて聞かなければ幸福は得られないとされている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第10巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第10巻』は、全国の伝説を型ごとに分けて集めた叢書の一巻である。岡山・広島・山口の三県を伝承地とし、蘇民将来、吉備津彦と温羅、厚狭の寝太郎、化け猫、河童駒引き、夜泣き石、姥棄て山などの伝説を、聞き書きや市町村誌、民話集から採って収める。「文化叙事伝説」と「自然説明伝説」の部に分けて番号順に並べ、各話には伝承地と本文のあとに〔類話〕と近世の地誌などを引く〔文献〕を添える。