朝日さし夕日かがやく歌の埋蔵金
どんな伝承か
伊深の奥河原田の、さらに奥にヤマンドという場所がある。そこの南天の下に黄金が埋めてあると言い伝えられ、雪が降っても積もらずに溶けてしまうという。朝日さし夕日かがやくヤマンドのこの木の下にうずめおくぞよ、という歌が残る。一説にここは古寺の跡で、釣鐘に黄金と金鶏を納めて埋めたともいう。元日の朝に限って金鶏が鳴き、その声を聞けば縁起がよいというので、村人は夜明けを待って耳を澄ませたそうだ。同じ伊深の坂ノ下付近や、三和の上廿屋の高野洞にも、よく似た文句の歌が伝わっている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
美濃加茂市史 民俗編――伝説(美濃加茂市(編)・美濃加茂市史)
『美濃加茂市史 民俗編――伝説』は、美濃加茂市の市史民俗編のうち、第一三章「俗信」と、第一四章「伝説 昔話 世間話」の総説および第二節「伝説」を収めたものである。天候・農事・人事にかかわることわざと俗信、民間療法、樹木の禁忌を挙げたうえで、伊深・蜂屋・太田・三和など市内各地区に伝わる三度栗、龍宮さまの淵、火塚、山男、かぶと淵などの伝説六十四話を記す。昔話・世間話の節は含まず、伝説の多くは題に伝承地区の名を添える。