頭にみそを塗る才蔵寺の地蔵
どんな伝承か
広島市東区の尾長町片河にある真言宗の才蔵寺では、ミソ地蔵に入学試験の合格を祈る人が次々と訪れる。地蔵の頭にみそを塗って拝むと頭がよくなり、試験に受かるという。この地蔵は江戸の初めに才蔵寺を開いた可児才蔵が寄進したと伝える。才蔵は慶長五年に福島正則が広島の藩主となったとき槍術の指南役となり、軍学を講じた知将だったといわれる。みそを直に塗ったのは昭和四十二年ごろまでで、いまは地蔵の後ろにビニール袋入りのみそが山と積まれている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第10巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第10巻』は、全国の伝説を型ごとに分けて集めた叢書の一巻である。岡山・広島・山口の三県を伝承地とし、蘇民将来、吉備津彦と温羅、厚狭の寝太郎、化け猫、河童駒引き、夜泣き石、姥棄て山などの伝説を、聞き書きや市町村誌、民話集から採って収める。「文化叙事伝説」と「自然説明伝説」の部に分けて番号順に並べ、各話には伝承地と本文のあとに〔類話〕と近世の地誌などを引く〔文献〕を添える。