杓子で削られた鷲峰山の頂
どんな伝承か
鳥取市鹿野に伝わる話。日本中の神々が出雲に集まったとき、伯耆の大山の神と因幡の鷲峰山の神が、どちらの山が高いかを言い争った。神々が仲裁して測ると鷲峰山の方が高く、負けた大山の神は恥をそそごうと機会をうかがった。鷲峰の神が狩に出た隙に、大山の神は大きな金の杓子で頂をすくっては投げ、山を低くしていった。狩の疲れで眠った鷲峰の神は大獅子に襲われる夢を見て逃げ帰る途中、溝の螺で足の裏を刺された。山へ戻って怒り追いかけると、逃げる杓子から土が落ちて小山になったという。以来この神は獅子と螺を嫌うと伝える。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第11巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第11巻』は、山陰の鳥取・島根両県の伝説を集めた日本伝説大系の一巻である。矮姫による穀物の伝来、大山の山くらべ、伯耆の白兎、雲州皿屋敷、七尋女房、牛鬼、隠岐の後鳥羽上皇などを、伝承地を明記した口承の例話で示し、類話と近世以降の文献を添える。「文化叙事伝説」「自然説明伝説」の部に分けて話ごとに番号を付し、凡例のとおり例話・類話・文献・参考の順に並べ、多くの話に高木・柳田による伝説名を添える。