尊の手植えと伝わる実相寺の神代桜
どんな伝承か
実相寺の境内に立つ神代桜は、日本武尊が東征のみぎりに自ら植えたものと伝えられ、樹齢は二千年を超え、日本一の大桜だといわれてきた。それが今からおよそ六百年前、一度は枯れかかった。このときこの地を巡錫していた日蓮上人が惜しんで、桜のよみがえりを祈ったところ、桜はふたたび勢いを取り戻し、今日まで生き続けているのだという。そのゆかりから、この桜は妙法桜の名でも呼ばれている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第5巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第5巻』は、叢書「日本伝説大系」の一巻をなす伝説資料集である。埼玉・千葉・東京・神奈川・山梨の伝説を扱い、二つの太陽、蹴裂明神、ダイダラボッチ、平将門、源頼朝、豪徳寺の招き猫、黒塚、山の背競べ、親捨てなどの話ごとに、口承を重んじて選んだ例話を掲げる。各項は例話に〔類話〕〔文献〕〔参考〕を添え、類話は伝承地ごとに梗概で示し、文献は近世以後の史料を原文で抄出し、柳田・高木の分類による話型名を併記する。