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棒を抜くと湧いた寺下の弘法清水

所在地山梨県上野原市秋山寺下(弘法清水)
年代伝承(口承)
登場弘法大師
出典日本伝説大系 第5巻

どんな伝承か

弘法大師が諸国をめぐっていた真夏のこと、寺下の砂久田という家に立ち寄って水を求めた。当時この辺りでは、尾崎と寺下の中ほどにあるハトチノキャボまで行かなければ水が汲めなかったが、家の者はわざわざそこまで汲みに行った。大師は水の遠さを哀れみ、庭先に棒を突き刺して、三日たったら抜けば水が出ると言い残して去った。抜いてみると水が湧き、これを弘法清水と呼ぶ。日照りにも涸れず、人が生まれれば増し、死ねば減り、人寄せの折にもけっして足りなくならないという。大師はその手前の家でも水を求めたが、面倒がってけごん水を出した老婆は馬の顔になり、後を追って詫びると元へ戻ったと伝える。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本伝説大系 第5巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))

『日本伝説大系 第5巻』は、叢書「日本伝説大系」の一巻をなす伝説資料集である。埼玉・千葉・東京・神奈川・山梨の伝説を扱い、二つの太陽、蹴裂明神、ダイダラボッチ、平将門、源頼朝、豪徳寺の招き猫、黒塚、山の背競べ、親捨てなどの話ごとに、口承を重んじて選んだ例話を掲げる。各項は例話に〔類話〕〔文献〕〔参考〕を添え、類話は伝承地ごとに梗概で示し、文献は近世以後の史料を原文で抄出し、柳田・高木の分類による話型名を併記する。

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