貝を採って暮らせと言われたケンムン
どんな伝承か
山にいるケンムンは、もとは人間だったのだという。両親を亡くしてノロ神の家に引き取られた七つの姉と五つの弟が、山でススキの葉を採って来いと言いつけられたが、それがどんなものか分からず、一日じゅう捜し歩いた末に泣いていた。そこへ髭を生やした爺が現れて葉を採って持たせ、家には入らず後ろ向きに投げ入れよ、これからは海岸で貝を採って暮らせと教えた。冬の潮風で海辺に住めなくなって山へ戻った二人に、爺は山と川と海に三月ずつ暮らすこと、人に出会ったら必ず避けることを命じ、ケンムンという名を付けたと伝える。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第15巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第15巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全185話(奄美・沖縄=南西諸島)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。