血刀を洗った泉が残る宮平城跡
どんな伝承か
東栄町の旧下郷町本郷にあった宮平城は長篠の戦のときに滅びた。今も残る池の跡は城主が鶴を飼った所といい、殿ヶ井戸の跡もある。毎年夏になるとこのあたりで美しい鈴虫の声が聞こえるが、その姿を見た者は誰もいない。城跡の下には泉があり、ここで血のついた刀を洗ったと伝えられるため、その水を飲んだり使ったりすると、できものができるという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
愛知県伝説集(福田祥男・1961年(昭和36年))
『愛知県伝説集』は、福田祥男が昭和三十六年に著した愛知県の伝説集である。尾張・三河の山や海、淵や池、地蔵と観音、石や塚、城跡、地名、動物と変化、植物、祟りと怨霊などにまつわる言い伝えを、原型に忠実に再現することをめざして平易な文で語り直し、話の末に郡市名を添える。山の伝説から其の他の伝説まで十五の部に分け、あとがきでは前年に出した『愛知県伝説集・虹と黒潮』を全面的に改稿し増補したと記す。