空也上人の助命と鉢叩きの起源
どんな伝承か
天慶三年、空也上人が北総を遊化していたとき、将門が滅んで一族や従者千余人が処刑されようとしているのに行き会った。上人は秀郷・貞盛の両将にその助命を乞い、彼らを常陸・備前など三十余か国に分けて住まわせたという。その者たちは賤民となって鉢叩きを業としたと伝える。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
将門伝説——民衆の心に生きる英雄(梶原正昭・矢代和夫・1966年(昭和41年))
『将門伝説——民衆の心に生きる英雄』は、梶原正昭と矢代和夫が一九六六年に著した平将門の伝説の研究書である。茨城県岩井町をはじめ各地の伝説地の踏査と、縁起・古記録・地誌をもとに、将門の怨霊と調伏、七人の影武者、子の良門や娘の如蔵尼、寵妃桔梗ら落人の行方、後裔を名告る家々、伝説の伝播と文芸化をたどる。序章と三篇からなり、巻末に青森県から鳥取県までの伝説分布と、寺社縁起など関係文献の抄録を附録として付す。