上総国分寺の伽藍焼失
どんな伝承か
天慶三年、藤原秀郷に相馬の城を攻め落とされた平将門の党類は、上総国分寺の伽藍に逃げ込んで立てこもった。追討の軍勢が伽藍を幾重にも取り囲んで攻めたてたため、逃げ場を失った者たちは坊舎や仏閣に火を放ち、折からの烈風にあおられて三百余りの堂宇がたちまち焼け落ち、一面の野原になってしまったと、国分寺の縁起は伝えている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
将門伝説——民衆の心に生きる英雄(梶原正昭・矢代和夫・1966年(昭和41年))
『将門伝説——民衆の心に生きる英雄』は、梶原正昭と矢代和夫が一九六六年に著した平将門の伝説の研究書である。茨城県岩井町をはじめ各地の伝説地の踏査と、縁起・古記録・地誌をもとに、将門の怨霊と調伏、七人の影武者、子の良門や娘の如蔵尼、寵妃桔梗ら落人の行方、後裔を名告る家々、伝説の伝播と文芸化をたどる。序章と三篇からなり、巻末に青森県から鳥取県までの伝説分布と、寺社縁起など関係文献の抄録を附録として付す。