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榧の実を封じた秋葉山の天狗

所在地東京都台東区浅草黒船町(榧寺)
年代天正の頃(安土桃山期)
登場立栄和尚、秋葉山の天狗
出典江戸傳説

どんな伝承か

浅草黒船町の正覚寺は、境内の榧の大木にちなんで榧寺と呼ばれてきた。天正のころ、この寺の立栄和尚は碁に凝り、勤めもそこそこに打ち暮らしていたが、盤が古いというので榧の大木を切って新しい碁盤をこしらえた。すると木に棲む天狗たちが怒り、実がならぬよう封じてしまえと決める。雪の日、秋葉山の修験者と名乗る山伏が訪れ、負ければ坊主になる、勝てば榧の実をもらうという賭け碁を挑んで和尚を打ち負かし、紫の雲に乗って消えた。その年から実は一つもならず、和尚は碁を断って修行に励んだという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

江戸傳説(佐藤隆三)

『江戸傳説』は、佐藤隆三が著した江戸と東京の伝説集である。将門の首塚、番町皿屋敷、お玉ヶ池、置てけ堀、縁切榎、矢口渡など、市中と近郊の塚・池・坂・井戸・寺社にまつわる由来譚や、化け狐・猫又の怪異を、『江戸名所図会』『将門記』などの記録を引きつつ語る。目次に四十の項を番号順に並べ、口絵の図絵と目次番号に対応した伝説分布図を添え、巻末に資料参考書目を付す。

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