十三段の提燈山笠と本家分家
どんな伝承か
枝光では七月二十四日から二十六日まで祇園山笠が出る。文久のころには既にあったといい、昔は飾りのない幟山笠だけで担ぎ台も大きく粗削りだったが、夜になると提燈山笠に組み替えられて美しかったという。提燈は十三段に重ねられ、いまの戸畑山笠の十二段より一段多い。高さそのものは戸畑ほどではなく、当時は戸畑の山笠も枝光と変わらぬ高さだった。段が一つ多いのは、戸畑の八幡神社が枝光八幡宮から分かれた社であり、本家と分家の間柄にあたるからだと伝えられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
北九州市史 民俗(北九州市・北九州市史)
『北九州市史 民俗』は、北九州市が編んだ市史の民俗編である。ここに収めるのはその第三編「信仰伝承」第一章「信仰」の第二節以降で、門司・小倉・若松・八幡・戸畑の各区に伝わる聖地と忌地、神仏信仰、神事と法会、巡礼、巫者・祈禱師、信仰集団、狐憑きや犬神などの憑霊・霊異現象を記す。節ごとに地区と地名を挙げて事例を並べる編み方で、祟る石や産女石、落人の墓なども忌地の項に見える。