吉祥寺の腹帯の弥陀と安産
どんな伝承か
八幡西区香月の吉祥寺には、開山の鎮西上人(弁長)が母のために刻んだと伝わる腹帯の弥陀、すなわち木造阿弥陀如来坐像(市指定有形文化財)が本尊として祀られている。安産の仏として知られ、今も妊産婦の参詣が絶えない。四月二十七日から三日間の開山忌と安産祈願祭には本尊が開帳され、盆や正月に帰省しなかった人もこの日には必ず戻って参ったという。境内の藤が見ごろを迎える時期にあたるため、藤祭りとも呼ばれる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
北九州市史 民俗(北九州市・北九州市史)
『北九州市史 民俗』は、北九州市が編んだ市史の民俗編である。ここに収めるのはその第三編「信仰伝承」第一章「信仰」の第二節以降で、門司・小倉・若松・八幡・戸畑の各区に伝わる聖地と忌地、神仏信仰、神事と法会、巡礼、巫者・祈禱師、信仰集団、狐憑きや犬神などの憑霊・霊異現象を記す。節ごとに地区と地名を挙げて事例を並べる編み方で、祟る石や産女石、落人の墓なども忌地の項に見える。