井手浦の土用祭りと宮座
どんな伝承か
小倉南区井手浦の各組では、毎年三月と十一月あるいは十二月に土用祭りが行われ、五月には春宮座、十一月下旬から十二月初めにかけては田代組の秋宮座が夜宴として催される。この座に出される献立は定められていて、土用祭りと春宮座は酒二升に吸い物と取り肴五品、秋宮座は酒九升に吸い物など十品とされる。各戸は土用祭りに米五合、春宮座に米一升を持ち寄り、秋宮座のためには毎月四十円を積み立てた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
北九州市史 民俗(北九州市・北九州市史)
『北九州市史 民俗』は、北九州市が編んだ市史の民俗編である。ここに収めるのはその第三編「信仰伝承」第一章「信仰」の第二節以降で、門司・小倉・若松・八幡・戸畑の各区に伝わる聖地と忌地、神仏信仰、神事と法会、巡礼、巫者・祈禱師、信仰集団、狐憑きや犬神などの憑霊・霊異現象を記す。節ごとに地区と地名を挙げて事例を並べる編み方で、祟る石や産女石、落人の墓なども忌地の項に見える。