竜灯が飛来した子守神社の安産祈願
どんな伝承か
文安二年、幕張の城主だった馬加康胤は、奥方が身ごもって十一か月になっても産気づかないので、二宮神社、子安神社、子守神社、三代王神社の神主に命じ、九月十六日に幕張の浜で安産祈願の産屋の古式を行わせた。すると海中から竜灯が上がって子守神社へ飛び来り、まもなく男子が無事に生まれたという。康胤も家臣も領民も喜び、総社の二宮神社を中心に礼の祭りを行った。これが丑年と未年に行われる三山の祭りの起こりと伝えられる。祭りには右の四社に八王子神社など五社を加えた九社の神輿が出る。
原典より
文安二年、幕張の城主だった馬加康胤は、奥方が妊娠して十一ヵ月になっても出産のきざしがないので、二宮神社(船橋市)・子安神社(千葉市畑)・子守神社(千葉市幕張)・三代王神社(千葉市武石)の各神主に命じて、九月十六日幕張の浜…—— 千葉市の伝説(平野馨) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
千葉市の伝説(平野馨)
『千葉市の伝説』は、平野馨が千葉市内に伝わる伝説をまとめた文章である。日本武尊と弟橘媛、行基、千葉氏の祖と天女、源頼朝、徳川家康・家光にまつわる話を中心に、神社仏閣・塚・泉・池・橋・地名の由来や、千葉笑い・雨降かっこなどの行事の起こりを集める。五十余りの短い項を古代から近世へおおむね時代の順に並べ、見出しに町名を添え、ところどころに別伝や発掘調査の結果を書き添える。