四足落としに効く三峯の御眷属
どんな伝承か
秩父郡大滝村の三峯山では、お山の御眷属が狐憑きなど四足の障りに霊験を示すという話が少なくない。御眷属を借りて帰ると、たちまち効き目があらわれ、一週間ほどで病人が枕から頭を上げられるほどに回復したという話はよく聞かれる。また、お山に登って四足落としの祈願を受けて帰ると病人が治っており、いつごろから楽になったかと尋ねると、ちょうど祈願を受けていた時刻と一致したという。その時刻に病人が水を飲んだとか、粥を食べたとかいう話も伝わっている。
原典より
お山に登って四足落しの祈願をしてもらって帰ると、病人がなおっていた。—— 埼玉県伝説集成——分類と解説 中(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
埼玉県伝説集成——分類と解説 中(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成)
『埼玉県伝説集成——分類と解説 中』は、韮塚一三郎が編んだ埼玉県の伝説集の中巻で、上中下三巻のうち歴史伝説を収める。地名・屋敷・家系・聖地・城や堤や橋・神仏・神体と宝物・偉業・事件と紛争の九章に分け、県内各地の伝説を『新篇武蔵風土記稿』などの文献と土地の人からの聞き取りによって集めている。一話ごとに所在地と出典または資料提供者を記し、同じ類型の話をまとめた後に柳田国男らの説を引く〈解説〉を置く。