経筒が出た平沢寺の長者塚
どんな伝承か
嵐山町平沢の平沢寺の境内には、長者塚と呼ばれる塚が一つある。享保年間に人々がこの塚を掘ったところ、古い木の根の間から経筒が見つかったという。筒には久安四年(一一四八)と刻んだ銘があったものの、どの長者にちなむ塚なのかを示す言葉はどこにも記されていなかった。
原典より
享保年間にこれを掘って、古木の根から経筒が出て来た。—— 埼玉県伝説集成——分類と解説 中(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
埼玉県伝説集成——分類と解説 中(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成)
『埼玉県伝説集成——分類と解説 中』は、韮塚一三郎が編んだ埼玉県の伝説集の中巻で、上中下三巻のうち歴史伝説を収める。地名・屋敷・家系・聖地・城や堤や橋・神仏・神体と宝物・偉業・事件と紛争の九章に分け、県内各地の伝説を『新篇武蔵風土記稿』などの文献と土地の人からの聞き取りによって集めている。一話ごとに所在地と出典または資料提供者を記し、同じ類型の話をまとめた後に柳田国男らの説を引く〈解説〉を置く。