主に殉じた稚子を祀る常光院の塚
どんな伝承か
熊谷市上中条の常光院にある稚子塚は、武蔵判官常光にかわいがられていた稚子を祀る塚だという。「常光院縁起」によると、常光は長承元年にこの地へ下ってきて六年間務め、保延三年五月一日に重い病で亡くなった。その死をひどく嘆き悲しんだ稚子は、主の後を追って自ら命を絶ったと伝わる。
原典より
稚子は常光の死をかなしんで殉死したといわれる。—— 埼玉県伝説集成——分類と解説 中(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
埼玉県伝説集成——分類と解説 中(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成)
『埼玉県伝説集成——分類と解説 中』は、韮塚一三郎が編んだ埼玉県の伝説集の中巻で、上中下三巻のうち歴史伝説を収める。地名・屋敷・家系・聖地・城や堤や橋・神仏・神体と宝物・偉業・事件と紛争の九章に分け、県内各地の伝説を『新篇武蔵風土記稿』などの文献と土地の人からの聞き取りによって集めている。一話ごとに所在地と出典または資料提供者を記し、同じ類型の話をまとめた後に柳田国男らの説を引く〈解説〉を置く。