最勝王経六万部を納めた山の入の塚
どんな伝承か
入間郡越生町上谷の山の入にある塚を六万部塚という。寛弘年代、性空上人の弟子である幻通和尚が、先師性空上人の遺命を奉じて、大乗妙典最勝王経十万部のうち六万部をここに納めた塚だと伝わる。残る四万部は秩父市栃谷に納めて供養したという。武内久雄『武州梅園梅林弘報』による。また『武蔵国郡村誌』によれば、上谷村には六万部という字地もあるという。
原典より
寛弘年代、性空上人の弟子幻通和尚が、先師性空上人の遺命を奉じて、大乗妙典最勝王経十万部の内六万部を納めた塚という。—— 埼玉県伝説集成——分類と解説 中(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
埼玉県伝説集成——分類と解説 中(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成)
『埼玉県伝説集成——分類と解説 中』は、韮塚一三郎が編んだ埼玉県の伝説集の中巻で、上中下三巻のうち歴史伝説を収める。地名・屋敷・家系・聖地・城や堤や橋・神仏・神体と宝物・偉業・事件と紛争の九章に分け、県内各地の伝説を『新篇武蔵風土記稿』などの文献と土地の人からの聞き取りによって集めている。一話ごとに所在地と出典または資料提供者を記し、同じ類型の話をまとめた後に柳田国男らの説を引く〈解説〉を置く。