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弁天の身代わりに生まれたお万

所在地千葉県成田市大栄十余三(鷺沼)
年代伝承
登場恵心僧都、お万、弁天様の身代わりとして生まれた娘
出典大栄町史 民俗編

どんな伝承か

十余三がまだ広い原野だったころ、子のない木こりの夫婦が住んでいた。ある日、草の上で眠り込んだ二人の前に大蛇が現れ、鷺沼に住む者だが子が欲しければ鷺沼の弁天様に願えと告げて消えた。女房が毎日弁天様に祈ると、やがて女の子が生まれ、お万と名付けられた。お万は美しく育ち、鷺沼の蓮の茎から糸を取って布を織るほど機織りが上手だった。ある夕暮れ、旅の僧が訪ねてきてお万の姿を絵に写し、自分は比叡山の恵心で、お万は弁天様の身代わりとして生まれた子だから迎えに来たと語った。お万は両親に別れを告げ、僧と雲に乗って鷺沼の方へ去ったという。弁天のあった水の上は今は住宅団地になっている。

原典より

夫婦はびっくりしたが、お万は静かに立ち上がり「お父様お母様お世話になりました」と両親に別れを告げ、お坊さんといっしょに迎えの雲に乗り鷺沼の方へ飛んでいったという。—— 大栄町史 民俗編(大栄町) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

大栄町史 民俗編(大栄町)

『大栄町史 民俗編』は大栄町の町史の民俗編で、ここに収められているのは第六章「ことばと生活」第一節「伝説」の部分だけである。北総台地にある町内の地区ごとに、源頼朝の鞍掛けの松、城主大須賀氏・伊能氏の話、弁天様と道祖神、狐・狸・河童・大蛇の話、作男や長者の話、古墳の埋蔵金の話などを伝える。伝説は歴史・神仏・動物・人物に関する伝説と「トーカとムジナの話」の五項に分けられ、末項では狐に化かされた体験とムジナの火の話を「〇」の箇条で並べる。

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