能呂・グジと神の在す日
どんな伝承か
阿室の御嶽を祭る能呂(祝女)は血筋の者が相続するが、資格は生まれた年月日の性による合性で決まり、火性・金性の者はなれない。著者と対座した親能呂の老女は水性で、泉の水にあたる生まれだったという。補佐役のグジも同様に性によって神から指名され、その親グジの寶本翁は、神は天に七日、娑婆に七日、龍宮に七日、昇りに七日を過ごされるため、一月のうち七日しかない祭の日を自分たちだけは数えることができるのだと語った。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第1巻(柳田国男・定本柳田国男集)
『定本柳田国男集 第1巻』は、柳田国男の著作を集めた著作集の一巻である。椰子の実の漂着から日本人の渡来と稲作を海の道に求める論考と、海神宮考・みろくの船・根の國の話・寶貝のこと・稻の産屋などの諸篇、大正期の南島旅行に基づく『海南小記』、昭和二十六年八月の自序をもつ『島の人生』を収める。いずれも海と島を舞台に、ニライカナイや宝貝、漂着や島の復興をめぐる民俗と歴史を論じている。