那覇遊女病院の豆腐見舞い
どんな伝承か
沖縄の新聞によれば、那覇の遊女病院にはいつも七八十人もの若い女が入っており、これを見舞う友人たちが毎日何人か遣って来る。見舞いの品は以前は主に刻煙草だったが、この頃は豆腐が多いという。若い女には法律も怖いが、それよりも公然と煙草を吸っていると未成年でないと思われるのがなお一層こわいのだろう、と著者は当時の風俗を記す。それに比べれば豆腐は罪のない流行であった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第1巻(柳田国男・定本柳田国男集)
『定本柳田国男集 第1巻』は、柳田国男の著作を集めた著作集の一巻である。椰子の実の漂着から日本人の渡来と稲作を海の道に求める論考と、海神宮考・みろくの船・根の國の話・寶貝のこと・稻の産屋などの諸篇、大正期の南島旅行に基づく『海南小記』、昭和二十六年八月の自序をもつ『島の人生』を収める。いずれも海と島を舞台に、ニライカナイや宝貝、漂着や島の復興をめぐる民俗と歴史を論じている。