豆腐は滓(道志のおっちゃん)
どんな伝承か
向原上組の舟久保兵部右衛門(大正四年生)が語った愚か村の笑話。道志のおっちゃんが谷村(都留市谷村)へ出かけ、豆腐を出された。ところが豆腐そのものを捨ててしまい、豆腐からにじみ出た水のほうを飲んで、「なんぼ道志の者が馬鹿でも滓は食わねえぞ」と言ったという。話型は日本昔話大成三二六「鯛の煎じ滓」に分類され、道志話の一つとして報告されている。
原典より
326 鯛の煎じ滓舟久保兵部右衛門 (T4)22井戸の建前舟久保兵部右衛門 (T4)23 笑屁っぴり嫁—— 向原の民俗 下――昔話(民俗調査報告 第9号・第10号・民俗調査報告) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
向原の民俗 下――昔話(民俗調査報告 第9号・第10号・民俗調査報告)
『向原の民俗 下――昔話』は、民俗調査の報告書『向原の民俗』下巻のうち、「口承文芸」の章を収めたものである。向原の下組の調査と上組の補足調査で採った昔話、世間話、伝説、畑作の諺を、話者の名と生年を添えて土地の言葉のまま記し、狐火や狐に化かされた話、万年寺や新田様の言い伝えも含む。概観に続いて昔話・世間話・伝説・諺の節を立て、昔話には『日本昔話大成』の話型を対照させた一覧表を付す。