皇子が白鳥と化したと伝える白鳥社
どんな伝承か
この地方には一帯に、鵠を崇敬する白鳥明神の例が多い。柴田郡では平村の大高山神社と、これに隣する村田・足立二か所の白鳥社が、相通じてよく似た伝説を奉じている。ただし縁起はいずれも三百年来の京都製であって、別当寺と神主側が互いに相容れない言い立てをしているのは怪しい。それでも双方が偶然に一致しているのは、かえって最も荒唐で信じがたい部分、すなわち乳母が幼い皇子を川の水に投じたところ、たちまち白鳥と化して飛び去ったという点にあるという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第1巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第1巻』を全451話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。