庭石で日向ぼっこする蔵の守り神
どんな伝承か
語り手の家の庭には蛇社様が祀られている。毎年、夏の初めになると必ずといってよいほど、全長三メートルはある蛇が苔むした庭石の上へ日向ぼっこに出てくる。この蛇は家の蔵の守り神とされ、昔、穀蔵として使っていた土蔵の中の鼠を食べて穀物を守り、火事にならないよう守ってくれているのだと、亡くなった祖父から聞かされてきた。幼い頃から決して悪戯をしてはならないと固く教えられている。いつどこから来てどこへ帰るのかは今も分からない。蛇を見つけて「ヘビシロさんだよう」と知らせると、祖母はきまって少しの御飯と御神酒を供え、その年の家内安全を祈るのだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考・昭和〜平成)