トップ > 長野県の伝承 > 王滝村

濁川温泉の湯壺で聞いた老人の身の上

所在地長野県木曽郡王滝村(濁川温泉)
年代明治42年5月
登場美濃加子母の老人
出典定本柳田国男集 第2巻

どんな伝承か

御嶽の地獄谷から流れ出る濁川が王滝川に合わさるあたりの上流に、ぬるい温泉がある。そこに泊まった柳田は、夜更けの湯壺で美濃加子母の老人と話をした。老人は十五、六年前まで群馬県に出て暮らしており、妾とのあいだに男女二人の子があったが、その子らを妾に渡して自分ひとり故郷へ戻ったという。博打の好きそうな爺さんだったが、いまはだいぶ衰えて見えたと記している。

原典より

妾に男女二人の子ありしを、其妾にやりて獨り故郷に歸りたりと。—— 定本柳田国男集 第2巻(柳田国男・定本柳田国男集) より引用
地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

定本柳田国男集 第2巻(柳田国男・定本柳田国男集)

『定本柳田国男集 第2巻』は、柳田国男の紀行と旅の随筆を収めた著作集の一巻である。昭和三年一月の自序に続く「雪国の春」や菅江真澄の日記を読み解く文をはじめ、東北の村々の正月、火と炭、浜の暮らしの見聞、「秋風帖」「東国古道記」、昭和十五年十一月の自序を持つ「豆の葉と太陽」などの紀行を並べる。峠や古道、佐渡・五箇山・熊野などの土地を、住む人の暮らしと信仰から見ようとする文が多い。

種別から探す

御嶽逸話湯治

王滝村の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『定本柳田国男集 第2巻』の伝承