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八代の奥の根来手黒椀

所在地熊本県八代市
年代近世
登場木地の民
出典定本柳田国男集 第4巻

どんな伝承か

「三暁菴随筆」に肥後八代の漆器のことが記されている。著者が八代の放生会のときにこの地に立ち寄り、宿の亭主が料理を出したが、その器が根来手筋の黒椀であった。珍しく思って亭主に尋ねると、これは八代から二、三里奥の一村で作られる椀で、元は紀州の根来山から出た者が伝え、今もその子孫が続けて作っているのだという答えであった。近世に漆器の新たな需要が起こったことをうかがわせる話である。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

定本柳田国男集 第4巻(柳田国男・定本柳田国男集)

『定本柳田国男集 第4巻』は、柳田国男の著作を集めた定本の一巻である。岩手県遠野の伝承を佐々木鏡石から聞いて書いた「遠野物語」、山に入った人や神隠しを論じた「山の人生」、河童・ひだる神・一つ目小僧・天狗などを扱い妖怪名彙を付す「妖怪談義」を収める。ほかに「山人考」「史料としての傳説」「比丘尼石の話」「山人外傳資料」「『イタカ』及び『サンカ』」「山民の生活」など、山人・漂泊民・妖怪をめぐる論考を併せる。

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