石田村の姥ヶ石と細川国弘
どんな伝承か
東部讃岐の石田村には姥ヶ石があるが、その由来はよく分からず、細川民部大輔国弘の強勇譚だけが残っている。文禄元年十二月、国弘が山に遊んでいると、老嫗が路を横切った。国弘が大石を取って投げつけると、嫗は飛び去り、石だけが姥ヶ石と称して今も転がっているという。また尾崎という所へ行くと、小僧が二人現れて国弘を苦しめようとした。国弘は逆にその咽首を拉いで池へ投げ込んだ。その池を足迹池と呼ぶと伝わる。飛び去ったことから、老嫗は山姥であったろうという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第4巻(柳田国男・定本柳田国男集)
『定本柳田国男集 第4巻』は、柳田国男の著作を集めた定本の一巻である。岩手県遠野の伝承を佐々木鏡石から聞いて書いた「遠野物語」、山に入った人や神隠しを論じた「山の人生」、河童・ひだる神・一つ目小僧・天狗などを扱い妖怪名彙を付す「妖怪談義」を収める。ほかに「山人考」「史料としての傳説」「比丘尼石の話」「山人外傳資料」「『イタカ』及び『サンカ』」「山民の生活」など、山人・漂泊民・妖怪をめぐる論考を併せる。