日蓮自刻の帝釈天を祀る題経寺
どんな伝承か
柴又の帝釋天として知られる経栄山題経寺は、寛永六年に日忠上人が創建した寺で、本尊の帝釈天像は日蓮上人が「除病延寿悪魔降伏」の守護神として自ら彫刻したものと伝えられている。江戸時代から近郊の名所として知られ、毎月の申の日と庚申の日には遠近から夥しい数の信者が参詣に訪れ、特に四月の千部会には一層の人出があるという。寺は東京市葛飾区柴又町にあり、背後を流れる江戸川からは対岸市川市の鴻之台や、晴れた日には遠く筑波山も望めたと記されている。
原典より
その日蓮自刻の帝釋天像を本尊に持つ題經寺は、人皇百八代、後水尾天皇の寛永六年(皇紀二二八九年)に日忠上人が草創したもので、…—— 行楽と史蹟の武蔵野(寺島裕・1937年(昭和12年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
行楽と史蹟の武蔵野(寺島裕・1937年(昭和12年))
『行楽と史蹟の武蔵野』は、寺島裕が昭和十二年に著し、新生堂から発行した武蔵野の史跡探訪記である。狭山丘や山口貯水池の周辺から、行田・粕壁・生田・淀橋・中野・柴又・多摩御陵などの社寺、城址、古戦場、塚を歩いて訪ね、交通の便とともに由緒や伝説を記す。小橋一太と新井堯爾の序文、著者の自序を巻頭に置き、前著「史蹟の武蔵野を探ねて」に続く行楽案内として土地ごとの短い節を連ねる。